2018年07月01日(日)
■ぎんなんには「毒」がある!?
ぎんなんは古くから薬や食材として用いられてきましたが、実は食べすぎると中毒を起こします。有毒成分は4-メトキシピリドキシン(4-MPN)という物質です。4-MPNはビタミンB6と構造がよく似ているため、ビタミンB6が結合して働く場所へ誤って結合してしまいます。そのため、ビタミンB6が本来の仕事をすることができず、中毒症状が起こるのです。4-MPNは乾燥ぎんなん1gに約100mcg含まれています。主な中毒症状は嘔吐と痙攣で、ぎんなんを食べてから1~12時間後に発症し、90時間以内(半数は24時間以内)に回復します。しかし、大量に食べ過ぎてしまった場合の死亡例も報告されていますから、あなどれません。
ぎんなん中毒はどのくらいの数を食べると起こるかというと、小児で7~150個、成人は40~300個と言われています。体内でビタミンB6の邪魔をする物質が有毒成分なので、ビタミンB6が体内にどれくらいあるのかや基礎疾患で変わってくるのでこれだけの開きがあるというわけです。
イチョウは樹木の中では「生きた化石」と呼ばれ、ジュラ紀(約1億5千万年前)から存在し、そのころの植物でイチョウだけが現存し、ほかの植物はすべて化石でしか発見されていないようです。
一科一属一種で雌雄異株、針葉樹に属するってご存知でしたか?